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アンチアカデミー スペシャル対談 第7弾
そして、今回は香港映画界の誇る無国籍パロディ映画の帝王チャウ・シンチーの作品も2本、お届けいたします。1本目が『チャウ・シンチーのミラクル・マスクマン』。チャウ・シンチー扮する大金持ちのドラ息子が、日本人ヤクザの奥さんに手を出したせいで殺されるものの、マッド・サイエンティストの手で超人として甦っちゃうわけです。ところが、手術費をケチったせいで超人パワーは使えないし、おまけに股間にはジョウロがだらりと垂れ下がってるという情けない姿に。身分を隠して学校教師の職に就いたものの、赴任先はとんでもない暴力学校で大ピンチに・・・。というわけで、ジム・キャリーの『マスク』を基本コンセプトに、『フランケンシュタイン』、『パルプ・フィクション』、『ターミネーター』、『ダイ・ハード』、『ロボコップ』などをパロった激烈カンフー・コメディ。ようやく特殊チップを埋め込まれた主人公が、超人パワーを発揮するようになってからのハチャメチャな展開は大受け間違いなし。チャウ・シンチーお得意の辛口な毒舌ギャグ、中学生並の下ネタ・ギャグも満載。今回はやたらと便器が空を飛びます。てか、しまいには喋りだします。そう、便器が(笑)。
で、もう1本が『チャウ・シンチーの008(ゼロ・ゼロ・パー)皇帝ミッション』。こちらは、タイトルからも分るように007のパロディ。ただし、明朝時代を舞台にした剣侠&カンフー・アクションです。主人公は紫禁城に勤める秘密警察隊の一員008。皇帝陛下の身を守るという使命そっちのけで発明ばかりに熱中する彼は、皇帝の逆鱗に触れてしまい地方の婦人科医に格下げされてしまいます。ところが、ふとしたことから近隣の新興国が皇帝の命を狙っている事に気付き・・・。オープニング・クレジットからお約束のシルエット処理で007的ムードも高まりますが、そこに展開するのは間抜けなエロ・ダンス。とにかく全編飛ばしまくりで、アホなギャグとお下劣ジョークが機関銃のように炸裂します。チャウ・シンチー作品ではお馴染みの、鼻クソほじったヒゲ女もちゃっかりと登場。その徹底した能天気ぶりとバカバカしさは、なんだか愛おしさすら感じさせてくれるのだから不思議(笑)。ハリウッド産のパロディ映画が単なるネタの連続に終始しているのに対し、チャウ・シンチー作品はストーリーがちゃんと一貫しているというのも魅力。バカに見えて実は非常に計算されたインテリジェントな映画なわけです。チャウ・シンチー作品は『少林サッカー』や『カンフー・ハッスル』しか見たことない、という人は是非この機会に!
なかざわ ひでゆき

遠藤憲一(俳優)
深作健太(監督)
伊藤さとり(映画パーソナリティ)
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