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アンチアカデミー スペシャル対談 第7弾
伊藤:海外では、そういう風にお祭りとして(映画を)楽しむじゃないですか?日本はなかなかないですよね。
深作:やっぱり、そういう意味で笑って見てくれるといいますか、強烈なものを受けとめてお祭りとして楽しむって、特に最近弱くなってきていますよね。
遠藤:場もないでしょ?
伊藤:そうですね。
遠藤:コアな人がDVDで見つけたりとか、単館でやるのをこっそり見に行ったりとかね。そういうのを集めて、一度並べてみればいいんですよね。
深作:そうなんですよね。
遠藤:今回のアンチアカデミーみたいにね。
深作:本当は家で見るんじゃなくて、映画館でワーッと。それこそ一杯やりながら、ポップコーン投げて楽しめる。それが、いい映画の見方だと思うんですけどね。
遠藤:邦画だけでもさ、ベスト幾つって、何日かかけて上映しまくりゃいいんだよね。
伊藤:そうですよね。昔はありましたよね、ミニシアター系で。そういえば、『いかレスラー』ってありましたよね?
深作:ありましたね。
遠藤:『いかレスラー』!?ってなに?
伊藤:あったんですよ。そういう作品が。いかの姿をしたレスラーの。そういう作品がミニシアター系でもあったんですよ。でも、最近は結構ヒューマン・ドラマ系が増えているんですよね。
深作:そうですよね。
遠藤:それはそれでいいと思うんだけど。それだけ撮るチャンスも増えたわけでしょ?上映館もワーッと増えているけど。これはこれでまたさ、コアなものだけでイベントを組んでみりゃいいんだよね。
伊藤:そういえば、遠藤さんと三池監督の作品、思い出しましたよ。『カタクリ家の幸福』。
遠藤:そうですね、『カタクリ家』ね。あれは、ヤバイ思い出があって(笑)。京都で撮っていたんですけど。撮影開始が夜の7時からだっていうんで、京都の友達と5時くらいから現場の近くでメシ食おうってことになって。一杯だけ飲もうよって言って乾杯したのね。7時近くになって現場に電話したら押してるっていうから、近くのお店にいるから(準備できたら)電話下さいって伝えて。でも、延々と電話来ないのね。その間にチューハイをおかわりしてたら10杯以上飲んじゃって、ベロンベロンになっちゃったのね。で、10時半くらいに呼ばれたのかな。俺も半分くらいしか覚えてないんだけど(笑)。その時、西田尚美ちゃんと初対面だったんだけど、メイク室で“はじめまして〜!”って抱きついて、お尻ペーンペーン!とかやったんだって、俺(笑)。
伊藤:西田さんビックリしたんじゃないですか?
遠藤:初対面の挨拶だからね(笑)。現場行ってから何をやったのか、全く覚えてないのね。で、翌日、監督に“やっちゃったねー”とか言われて。すいません・・・って謝ったら、“まあ、いつものことだけど、ちょっと昨日は行き過ぎたな”とか言われて(笑)
深作:あの三池監督に(笑)
伊藤:凄いですね〜。でも、キャストも凄かったですよね。丹波哲郎さんも出てましたもんね。丹波さんの存在感って、あのまんまですよね。大霊界の人だなってつくづく思いましたけど。
深作:やっぱりカンペだったんですか?
遠藤:いや、『カタクリ家』はカンペじゃないですね。ただ、三池さんが演出の『夜叉が池』って舞台をやったんですけど、それが丹波さんの最後の舞台だったんですね。セリフを覚えられないから無線を使って。それでも聞き取れないから、もう読みましょう!ってことになって。無線を入れながら(手にした)台本を読むという。丹波さんは何をやっても凄いんだよね。存在自体が凄いから。まあ、妖怪の役だったってこともあるかもしれないけど、お客さんが見ても何の違和感もないのね。台本読んでいるって分るのに。なんか不思議な役者さんだなって思ったね。

遠藤憲一(俳優)
深作健太(監督)
伊藤さとり(映画パーソナリティ)
なかざわ ひでゆき(映画/ポップ・ミュージック研究執筆家)