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アンチアカデミー スペシャル対談 第7弾
永遠に少年の魂と脳みそを持ってるワタクシは、そりゃもうウキウキワクワクして外を駆け回ってしまいました。
なにげにちょっと痛い39歳です♪
さてさて、このブログでは3月3日から始まるアンチアカデミーの内容を紹介して行こうと思うのですが、本日は「FOXムービー★SF&ホラー」の第1週目“絶叫!モンスター・パラダイス!”の放送作品について触れてみたいと思います!
まあ、一口にモンスターといってもフランケンシュタインや狼男みたいな古典的なものから、エイリアンやらゾンビまで、はたまた地底人とかモグラ人間とか、本当に多種多様ですよね。で、その中でも一番ショッキングで、なおかつタブーという意味で最も危険なのがフリークスなわけです。昔の言葉で言うところの奇形人間。要は身体障害者ですね。
今でこそ医学の進歩のおかげで感染症であったりとか、遺伝子の異常であったりとかいった原因も究明され、差別への理解も深まっていますが、昔は祟りだとか呪いだとか、はたまた悪魔の子供だとか呼ばれて怖れられていたわけです。社会に受け入れてもらえないわけだから、まともに生活する事もままならない。だから、カーニバルの見世物小屋なんかに売られていくしかなかったわけで、その辺りはデヴィッド・リンチ監督の『エレファントマン』(’80)を見ていただければよく分るかと思います。
そういえば、本物の身障者を使ったトッド・ブラウニング監督の『フリークス(怪物團)』(’32)という問題作もありましたね。見世物小屋のフリークスたちが、心の汚れた悪い奴らを襲ってフリークスにしちゃうというヤツ。今では倫理的な問題から絶対に作ることの出来ない映画ですが、アメリカ映画では70年代頃まで本物の身障者をモンスターとして登場させることはそれほど珍しくなかったんです。妖怪に扮した身障者たちがゾロゾロと出てくる『センチネル』(’77)なんて映画もありましたし。
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で、今回放送される『バスケットケース』(’83)。ずばりシャム双生児がモンスターとして登場します。厳密に言うとシャム双生児の片割れですね。もちろん、本物ではありません。弟ドゥウェインのわき腹にくっついている兄ベリアル。二人は手術によって無理矢理引き離されてしまいます。外見のまともな弟だけが大切に残され、頭部に両腕が付いただけで下半身がないという異形の兄は、何とゴミ箱にぽいっと捨てられてしまうわけです。そのゴミ箱の中から這い出てきて、怒りと悲しみの入り混じった悲痛な叫びをあげるベリアル。思わず感動に震える名シーンです。いや、本気で(^^; そして、奇妙な絆で結ばれた兄と弟は、自分たちを引き裂いた連中に次々と復讐を遂げていく・・・というわけなんですね。
この理不尽に差別される者のドロドロとした怨念であったり、疎外感や孤独感みたいなものが、舞台となるニューヨークの裏町の薄汚い猥雑さと相まって、何とも奇妙なムードを醸し出しています。80年代のNYアンダーグランド・シーンが生み出した世紀の怪作と言って間違いないと思いますね。死ぬまでに一度は絶対に見ておきたい一本です。
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死ぬまでに見ておきたいといえば、ジャック・ターナー監督の名作『キャット・ピープル』(’42)も素晴らしい傑作です。日本ではナスターシャ・キンスキーが主演したリメイク版の方が有名かもしれませんが、映画の完成度で言えばこちらのオリジナル版の方が遥かに上。猫族に生まれてしまったが故に愛する人と結ばれることが出来ない、という悲しみをフランス女優シモーヌ・シモンが可憐な美しさで演じています。しかし、何といっても上手いのはターナー監督の恐怖描写でしょう。変身シーンを直接見せる事なく、影と音と空気だけで表現するという見事なセンス。見た目の怖さではなく、肌で感じる怖さを存分に体感させてくれます。
そして、もう一本。ウィリアム・マローン監督の『クリーチャー』('85)。いわゆる『エイリアン』の亜流映画なわけですが、そこは『バイオスケアード』(’80)という珍作を世に送り出したマローン監督のこと。人間の死体を操るという頭脳派(?)エイリアンが登場します。しかも主演はドイツの誇る怪優クラウス・キンスキー。顔面ペロリなんていうスプラッター・シーンも満載で、これぞB級SFホラー!という痛快な一本に仕上がっています。『インナースペース』(’87)や『メイフィールドの怪人たち』(’89)にも出てた、キュートなおバカさん系セクシー女優ウェンディ・スカールがヒロイン役で真面目に演技しているのにも注目したいところです。
by なかざわ ひでゆき

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なかざわ ひでゆき(映画/ポップ・ミュージック研究執筆家)